外壁がふかふかしている部分があり、剥がしてみると中で木が腐朽していた。
それに気づかずに、このまま塗装してしまったらと考えるとぞっとします。
こういった壁内の異常は、お住まいの壁内のこと、家を守ることまでを常に考えているからこそ発見することができます。
ですから、ご質問の答えとしては正直なところ、壁の中が大丈夫なのかどうか。
私たちに一度確認させていただきたいです!
実際に外壁がふかふかしているお宅で、大工事になってしまったけれど、でも結果的には良かった。
そういった事例をご紹介しますね。
壁内結露によって外壁がふかふかしていた事例
外壁がふかふかしている部分を剥がしたら、壁内結露でだいぶ木が腐朽してしまっていました。
工事部の大工が下地から張り替え、結局腐朽している木を交換、下地を交換。
カルダンモルタル施工し、その上にクチキテックウォール断熱改修塗装工事となりました。
この上からビニールのような塗装で覆ってしまったら息ができなくて苦しい。そんな状態の外壁になってしまいます。
気付かないままに色付けの塗装だけしたのでは、将来的に外壁が剥がれ落ちたでしょう。
通常用いられるモルタル壁は、熱伝導率が高く、壁内結露が発生しやすいです。
一般的な内断熱の工法の家では、グラスウールがぐっしょり濡れて、濡れ雑巾で肝心の木を覆っているような状態になるようです。
外壁にひびがあれば、結露による水蒸気を多少は逃がすことができます。
ですが、ビニールのような通気性も断熱性もないペンキで家を塗り、ひびを埋めると、結露による水蒸気は逃げ場を失い、肝心の木を腐らせることになってしまいます。
外壁をピカピカにすることだけ考えるのではなく。
壁内はどうなっているだろうと心配してあげること。
これがとても大切です。
サイディング外壁の一部交換で修繕できた例もあります
沼田市の現場では、裏の勝手口ドアの下、外壁(窯業系サイディング)が、だいぶ傷んでふかふか状態でした。
工事部が、一部分サイディングの張り替えをすることで補修しました。
特に群馬県のような寒冷地では、冬の暖房で室内外の温度差が大きく、結露が発生しいやすいので、結露が伝わりやすい箇所がこのようになります。
今回は、寒冷地用の強いサイディング材に交換しました。
このように目立たない箇所であれば、部分的な外壁補修を行うことも可能です。
外壁がふかふかしている気がしたら、すぐに点検を検討してください!
かつての大きな震災の報告を見ても、木の腐朽が進んでいる家の多くが、半壊または全壊という被害となっています。
パワーボードなどの、外断熱の家や、エアーサイクル住宅は、壁内結露がおきにくくなっていますが、従来の工法の家では、室内外の温度差で壁内結露がおき、見えないところで木がこのようになる場合があります。
塗装する際も、「透湿性のある塗料」や「断熱性のある塗料」を使い、壁内の腐朽に拍車をかけることのないものを検討してくださいね。